まみちゃん語録

Sun, Dec.01,2002
[ハイサーイ!私の徒然草]まみちゃん語録ブログ編
1話 2歳7ヶ月 2話 2歳8ヶ月 3話 4話 5話 3歳6ヶ月 6話 3歳7ヶ月 7話 3歳8ヶ月 8話 3歳9ヶ月
9話 3歳11ヶ月 10話 3歳12ヶ月 11話 4歳5ヶ月 12話 4歳5ヶ月 13話 4歳8ヶ月 14話 4歳9ヶ月 15話 4歳10ヶ月 16話 5歳と10日
17話 5歳1ヶ月 18話 6歳1ヶ月 19話 6歳9ヶ月 20話 6歳11ヶ月 21話 6歳11ヶ月 22話 6歳11ヶ月 23話 6歳11ヶ月 24話 10歳3ヶ月

2002年12月 2歳7ヶ月 〜 2007.03.22 6歳11ヶ月
2010.07.22 10歳3ヶ月

まみちゃん日記

〜おじいちゃんより〜


はじめに


 毎日わくわくしているまみちゃんは話も表情もおもしろい。まみちゃん相手で疲れることはない。

 まみちゃんは周囲の空気がとてもよく読める。びっくりするほど気配りができる。誰かに何かをしてもらったらすぐにありがとうと言う。

 こないだまみちゃんは私のところに1人で2日泊まった。帰る日の朝は、敷布団から、毛布、掛け布団まで、大人がたたんだようにきちんとたたんで起きてきた。小学校に上がる前にここまでできるなんてびっくりした。

 子どもは向上心が強いから人に負けたいとは決して思わない。好奇心も強い。必ず頑張る。どの子だって本来そうだ。お勉強だって“周囲が構いさえしなければ”どんどんできるようになる。

 日常生活の中でこそ教えて教えられないものをまみちゃんは自分でどんどん吸収していく。その吸収力はすごい。おとなが教えて教えることができることといえばたかが知れている。余計なことをすればするほど結果は逆になる。

 まみちゃんは一生懸命いい子になろうと頑張ってきた。わがままはいわない。自分をコントロールする力もある。人の気持がとてもよくわかる。人の気持に配慮した物言いをする。お勉強だって必ずできるようになる。

 私はこの人生で母からお勉強しなさいと言われたことは一度もない。中学校2年生のはじめに担任の先生から厳しく、しかし愛情豊かに叱られた。これが自分の内面を見つめるきっかけになった。勉強は500人もいる中学校で中以下だったのに、叱られたのがきっかけで、いきなり5指に入るトップグループに飛躍した。お勉強なんてその気になればいつでも挽回できる。

 将来の方向付けは、柳田邦夫という人の「言葉の力、生きる力」という本に書いてあったのは、小学校低学年くらいまでに強く心を引かれた出来事があれば、その後はその分野に感受性が強まると。私がそうだった。小学校2年生のころの出来事がその後10年20年、ずっと後まで自分を導いてくれていたことははっきりしている。

 つまりこの時期はお勉強より感動というもっと大切なことがあるということを知っている。それがあればお勉強なんていつでも挽回できるのだということを知っている。

第1話 2002.12.01
2歳7ヶ月

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 お母さんは結婚式の司会の仕事をしていて、土曜日と日曜日には仕事で出かけることが多い。先週の土曜日、お父さんもお母さんも仕事で出かけることになって、2歳7ヶ月になるまみちゃんの子守に行った。夕方6時頃お父さんから、今から会社を出て30分ほどで帰宅すると、電話があった。

 もうすぐお父さんが帰ってくるよというと、途端にまみちゃんの動きが忙しくなった。

 ソファーの上には、おじいちゃんとおばあちゃんのコートやバッグや紙袋、まみちゃんのおもちゃでいっぱいだった。

 まみちゃんは、これどいて、これもどいて、と言いながら、軽いものは自分でフロアーの隅にもっていき、私達にも自分たちの荷物を下におろしなさいと指さした。いちばん重い、おもちゃが入ったかごを指さしながらお父さんがねっこがるからこれも下ろしてといった。

 ネッコガル? しばらくして意味がわかった。

 帰ってきたお父さんが、寝っ転がることができるように、あわててソファーの上を片づけたというわけ。

 これは2歳児の父親への大サービスだ。お父さんが言った。日ごろの私の生活ぶりがわかってしまいましたねえ…

 わずか2歳半のまみちゃんが、これから数十分後の状況を見通して、こんなに素早い行動ができるなどとは考えてもいなかった。

 そういえばずいぶん前に、この子は、お客さんが来ると聞きけば、散らかしていたおもちゃ類を急いで片づけてしまうとお母さんが言っていた。この日の行動は単なる反射的行動から、思いやりへとレベルアップしている。

 お片づけ行動は、お片づけしなさいと言わなくても、親の常日ごろの行動から自然に身に付いたものです。このくらいの子は何でも親のまねをして賢くになっていこうとする。子どもの向上はすごい。




第2話
2002.12.18
2歳8ヶ月

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 きょうはお母さんとまみちゃんが泊まりに来た。外出したお母さんが帰ってくる前に、おばあちゃんがまみちゃんを寝かしつけていた。

 まみちゃん:「おばあちゃん…、お母さんが帰ってきたらここどいてくれる?」「この枕もかえしてくれる?」

 おばあちゃんがここに寝ているけれども、おばあちゃんはずっとここに寝ているつもりかしら、ここはいつもお母さんが寝ているところなのに…、この枕もいつもお母さんが使っているまくらなのに、おばあちゃんはかえしてくれるかしら…、ずっと気になっていたのだと思う。

 一番大切なのはお母さんで、ついでお父さんそれからおばあちゃん、おじいちゃんの順である。お父さんがいなくてお母さんが出かけるときは、おばあちゃんにさっと寄っていく。おばあちゃんがいなくなるときは、おじいちゃんに寄ってくる。誰を頼りにしたらいいか順番がちゃんときまっている。状況判断は素早い。

 寛おじちゃんが大好きで、にこにこして寄っていって、首に抱きついて、脂ぎった顔に頬ずりをしたり、顔を手でなで回したりしていた。おじちゃんを見た時のまみちゃんの表情はいつもとははっきりちがう。

 歯磨きを嫌がるときでも、寛おじちゃんが、おいでというと素直におじちゃんの脚をまくらに仰向けになって磨かせる。

 でも、このおじちゃんが結婚するという話を聞いた時から、おじちゃんと距離を置くようになり、お母さんが、おじちゃんのところに行こうというと、泣いて嫌がり、次のおじちゃん(隆昭おじちゃん)にさっと鞍替えした。2歳児とはいえさすが!女の子だ。びっくりするほど変わり身が早い。このくらいの子でもわかるようだ。




第3話
2002.07.?

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 昼間、まみちゃんとお母さんが巨峰を食べた。夕方お父さんが帰ってきた。

 巨峰の包み紙を見て、「巨峰は?」

 おかあさん:「もう、ないの」

 まみちゃん:「サニー(スーパーマーケット)にあるよ」 




第4話
2002.09

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 昼間おばあちゃんがお隣に孫を連れて遊びに行った。同じくらいの子が自転車で遊んでいた。借りて遊んでいたが、借り物なので思い通りにはならない。

 おばあちゃん:「後でおじいちゃんに、ジャスコ(スーパーマーケット)で自転車を買ってもらおうね」
          ていよくあきらめさせてその場から連れて帰った。

 夕方、事情を知らないおじいちゃんがまみちゃんを車に乗せてタバコを買いに行った。

 後部座席で、まみちゃんが盛んに何か言っている。何を言っているのかよく聞いていると、

 まみちゃん:「おじいちゃん、ジャスコに自転車買いに行こうネ」と言っている。

 本人は、てっきり自転車を買ってくれるものと思い込んでいた。

 それを知らないおじいちゃんは、どういう意味だろうね?と考えて、昼間誰かそういう約束をしてしまったのだということに気がついて約束を果たすことになった。

 子どもは、何でもちゃんと覚えている。子どもに対するひと言の重みというか、約束は破れない。


第5話
2003.10.26
3歳6ヶ月

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 昨日土曜日にMamiko から電話がかかった。今日こちらにおいでという。

 今日はおじちゃんがくるので行けない。また別の日に行くね、と言った。

 しかし母親が電話を代わって、風邪を引いたので、まみちゃんを預かってほしいと言う。

 最初からそう頼めばいいのに、そういう事情ならとすぐに引き取りに行った。

 まみちゃんはおじちゃんが大好きなので、火曜日までのお泊まりを納得した。

 わが家に着いた。明日は私の誕生日だということも知っていた。

 おじちゃんはケーキを買ってくるかしら…? おじちゃんがケーキを買ってこなかったら、おばあちゃんとおじいちゃんとまみちゃんの3人でケーキを買いに行こうねという。

 おじちゃんはケーキを買ってきた。母親は火曜日まで迎えに来ないはずだったのに、夕方になって、電話をかけてきて、父親と母親が来ることになった。

 すぐに、おばあちゃん!ケーキはお父さんとお母さんの分もあるの?と心配そうに聞いた。

 お菓子を食べるときはまず近くの人に分け与えてから自分が食べる。

 風呂に入るときパンツを脱いだ、洗濯カゴが2段になっていた。その上段に持っていきながら、おじいちゃん!これこちらに入れていいの?と確認をする。3歳半で、すでにここまで考えが及ぶのかと驚いた。人の気持がよくわかっている。

 人のことを真っ先に心配するところなど、最近は自分の都合でうまく人を利用するが、他人の望むことには掌を返したように無頓着な大人とは大違いである。  


第6話
2003.11.29
3歳と7ヶ月

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ひとりで明日まで泊まる。昼頃テレビで天気予報を見ていた。明日は雨がひどくなりそうだと言っていた。それを見ていたまみちゃんが

「明日、まみちゃん、お家へ帰ることができるかしら」とつぶやいた。ちゃんとテレビを理解している。

 図書館の児童コーナーに連れていった。

 私 :「何冊借りられるのかねー?」

   まみ:「聞いてみようか」

 私 :「じゃあ、まみちゃんあそこで聞いてくるか?」

さすがに自分では行かなかったけれども、ちゃんとわかっている。おとなみたいだ。


   
第7話
2003.12.24
3歳8ヶ月

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 昨晩はひとりで泊まったので、きょう午後送り届けた。家が近づいたころ、車の中で、

 まみちゃん:「おじいちゃん、おばあちゃん ちょっと上がって帰る? ちょっと上がってお茶して帰る?」 と何度も何度も言う。

 上がってテーブルにつくと、菓子を盛る小さな木製の皿を私たちと母親と自分にそれぞれに配り、キャンディーを盛ってどうぞという。

 お客が来たときに、母親が何と言っているか、何をしているかがすっかりわかる。




   
第8話
2004.01.09
3歳9ヶ月

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 おじちゃんの中学・高校・大学を通じてのお友達がおとといがんで亡くなった。

 お葬式が昼すぎにすんで、夕方にまたまたお友達みんなで集ろうと約束した。東京からお葬式に来たお友達の姉が私の家から車で15分くらいの所にいるけれど、その日はお留守だった。おじいちゃんのお友達は夕方までおじいちゃんの家で過ごすことにした。

 おじいちゃんはおばあちゃんに電話した。まみちゃんが来ていた。おばあちゃんがちょっと化粧くらいしなければ、ちょっと着替えておかなければとあわただしくなった。まみちゃんも動きがあわただしくなった。

 まみちゃんは掘りこたつのテーブルの周りに座布団を急いで並べはじめた。

 ここがお客さん、ここがおじいちゃん、ここがおばあちゃんと独り言をいいながらきれいに場所作りをしてくれた。

 とてもよく気がつく子だ。子どもというのは自然にしておけばとてもおりこうさんになっていくものだ。

 おじいちゃんの友達が来た。まみちゃんが準備してくれた席に着いた。まみ茶もおばあちゃんの横にお行儀よく座った。

※ この友人は話をはじめたが、一人でしゃべり続けてまみちゃんに一言も声をかけなかった。自分のことしか頭にないのだなあと私はがっかりした。おじいちゃんはまみちゃんもがっかりしただろうなあと思った。


第9話
2004.03.15
3歳11ヶ月

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                    今日は東京ディズニーリゾートへ出発する日。空港に妻と娘とまみを車で送った。出発まで1時間あった。屋上の送迎デッキで飛行機を見ようと、まみちゃんの手を引いて階段へ向かって歩きはじめた。

 途中、搭乗口の前を通るときに、まみは搭乗口の方へ搭乗口の方へと曲がろうとするから、身体で押し戻すようにしてまっすぐ階段へ向かった。まみちゃんはこんなに小さいのに搭乗口がわかっているんだなあと思った。おりこうさんだ。

 送迎デッキのガラス越しに、まみっちゃんが乗るスカイマークはまだいないね。東京から到着したらそれがまた折り返すのだろうねとおじいちゃんが言った。

 やがてスカイマークが着陸した。途端にまみは自分の荷物をまとめて、さあ、行こう!といってさっさと階段の方へ向かった。まみ!そんなに急がなくてもまだ時間はあるよといいながら、追いかけるようにして我々大人がついていった。

 こんなに物わかりの素早い子はいない。

 これはまた別の話:

 3ヶ月ほど前、クリスマスのときに、街の電飾を見に連れていった。大きなオルゴール時計が30分ごとに鳴り、人形が踊りだす。行ってみるとまだ30分近くある。岩田屋デパートの電飾を見てからまたここに来ようと言ってデパートに行った。まみちゃんは玩具売り場でしばらくお絵書きをして遊んでいた。ちょうどころ合いよく、

 まみちゃんは、そろそろオルゴールがはじまるから行こうと言って、さっさとエスカレータの方へ行きはじめた。時計もないのによく時間がわかったね。「勘」がいい。

これもまた別の話:

 つい先日は、お母さんが仕事だったので、今日の児童センターの工作はおばあちゃんが一緒に行ってくれるからねとまみちゃんに言った。まみちゃんは何といったと思いますか。

 おばあちゃん、メガネ忘れずにもってくるかねー?まあ、こんなことまでよく気がつく。とても頭のいい子。

これは3月になってからのこと

 こういうことなどはすべて母親と密着した生活経験の中からしか身につかない。

 とにかくまみちゃんは気付きの悪い大人よりもはるかによく気がつくし、やさしい。人の立場でものを考えることができるという。そのが人間として一番大切なんだよ。

 だからまみちゃんは最高にいい子だよ。


 第10話
2004.04.10
3歳12ヶ月

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                  あと2日で4歳。幼稚園の入園式。自宅と幼稚園は目と鼻。おばあちゃんが電話した。

 おばあちゃん:「きょうの幼稚園の入園式はどうだった?」

 まみちゃん:「まみちゃんたち、幼稚園に遅れちゃったの!」

 お母さん:「人聞きの悪いこというんじゃないの!遅刻なんかしてないでしょ!幼稚園から9時30分から40分までの間に来て下さいと言われていたから、ちょうど9時35分に 行ったんじゃないの!」

 しかし、まみちゃんは遅刻したと思ったのは、雰囲気を察するに、自分たちが入室したときにはほとんど皆揃って式が始まるのを待っている状態だったのではないかと思う。

 まあ、理屈はともあれ何事でも言われた時間の5分ないし10分前には行くというのが、世間一般の常識。待ち合わせの場合にも早目に着かないと、待つ側としては非常に神経を使うもの。遅れなければいいというものではない。相手の立場で考える。

 他人を訪問するときは、先方にもいろいろ都合があるから。早くついてはめいわくをかける。早く着いて時間調整して定刻にごめん下さいと言うのが常識。

 やはりまみちゃんが正しい。とてもよく気のつく子だ。




第11話
2004.09.30
4歳5ヶ月

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 母親は入院していたので私のところで預かった。別に食事をしているわけではなくて、私と食卓の角を挟んでまみちゃんが座っていた。何を思ったか、突然、

 「あっちのおじいちゃん、煙草をやめたんだって・・・」

 子どもは遊びに夢中になっている時でも、大人の話はちゃんと聞いている。

その2


 あるとき、おばあちゃんが、「もうお味噌がなくなった」といって、お味噌を買ってきた。あとで冷蔵庫の奥に買い置きが残っていることに気がづいた。

 まみちゃんのお父さんが来た。

 「お父さん、おばあちゃんね、お味噌がまだあるのに、また買ってきたんだって」

その3


 まみちゃんは魚が好きだ。夕ごはんの時にちょっとした柔らかい魚の骨が喉に引っかかった。

 そんな時はご飯をごっくんしてごらん。父親が来た。すぐに復習がはじまる。

 「お魚の骨が喉にかかったら、ご飯をごっくんするととれるんだよ」

 かたい骨ならそうはいかない。

その4


 10年以上も乗った車が故障した。そろそろ買い替えようかと、自分の家で母親とまみちゃんが車のカタログをみていた。

 「お母さん、お父さんに内緒でこの車買っちゃおうか!」

その5


 「まみちゃんね、走るのはやいんだよ! 」

 さぞかし速いんだろうと思って母親が幼稚園に見に行ったら、6人で走って5番目だった。

その6 聞いた話


 母親と外出した。まみちゃんがなかなか動かないから、早くおいでと言って振り返ると、

 雨は少し降っていて、大した風ではなかったのに、まみちゃんは傘の柄をしっかり抱え込むように握りしめて、齒を食いしばって固まっている。「こうやって傘を握るんだよね・・・」

 数日前台風の予報が出ていたときに、幼稚園の先生から風が強いときは、傘をしっかり握っているんだよと言われていた。




第12話
2004.10.04
4歳5ヶ月

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 以前、てんぷらを揚げるとき、油が飛んで床を汚すから新聞紙を敷いていた。つい1週間くらい前、新聞紙を敷かずにんぷらを揚げていたら、

 「おばあちゃん、新聞紙を床に敷かなくていいの?」

 以前、私の部屋の机は西向きだった。別に部屋の配置は替えてはいなかったが、最近南向きに90°向きを変えた。久しぶりに2階に上がってきたまみちゃんが、

 「おじいちゃん、以前は机はこっち向きじゃなかった?何故向きを変えたの?」

 とにかく子供は何でも覚えている。


 第13話
2005.01.15
4歳8ヶ月

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 一晩泊まって翌日の夜長女が迎えに来た。帰ろうとして車のエンジンを始動したら、排気温度警告灯が点灯したまま消灯しない。

  お母さん:「これ何かしら?」

おじいちゃん:「心配なら送っていくから、車はここに置いて明日修理工場に取りに来てもらったらいい」

 お母さん:「一応これでも外車なのでディーラーにもっていかねば、ディーラーは家の近くだし」くくりつけられている後部座席のチャイルドシートから、

まみちゃん:「ディーラーって何?」・・ちゃんと大人の話を聞いている。

 お母さんがディーラーの担当者に電話した。そのまま運転すればガソリンに引火して爆発することもあると言われた。

 万が一に備えてまみちゃんを私の車に載せ替えて、私が前をゆっくり走り、長女は後ろからついてくることにした。ゆっくり走ると追い上げられる有料道路も国道も避けて、下の一般道を走ることにした。

 車のドアを開けたとたん、まみちゃんは自分の荷物を持って私の車にさっと乗り換えだ。その時の素早かったことと言ったらなかった。

 まみちゃんは母親とディーラーとの電話のやり取りを聞いているから、それなりに後ろからついてくる母親の車を気遣って振り返る。後部座席から間断なく何やら何にやら話しかけてくる。

 まみちゃん:おじいちゃん!お母さんの車、まだ爆発していないよ」

 心配しないで眠っていていいというと、間もなく爆睡。

 大人の会話は全部わかっていて、わからなかったのが「ディーラー」という言葉だけだった。

 長女は途中から国道に上がると後ろから合図した。

 国道に上がった。

 制限速度60キロだが、速度制限を越えて走る車が多い中で、40〜50キロで走った。この国道は九州でも主要幹線道路なのに1車線になったりどうかすると3車線のところがある。2車線になると、後ろの車がブワーッ!ブワーッ!と追い越していく。それにしても皆さん怒りを露にせず我慢強く後ろを走ってくれた。

 今日、お母さんだけがきた理由は、お父さんは肩を痛めて辛かったから。

 家に帰り着いて、

まみちゃん:「お父さん、肩が痛くてまみちゃん心配していたよ」

 それを聞いて、お父さんは涙ぐんだ。

 とにかくまみちゃんは優しい。相手のことまでよく配慮ができる。この、相手の立場で考えることができてこそ大人になれる。




第14話
2005.01.15
4歳9ヶ月

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 私の日産サニーも新車から11年になる。不具合も昨年末に車検の際にきれいに直してもらった。私はまだ乗り続けるつもりでも、販売会社は、そろそろ買い替えどきだから新車のパンフレットを置いて帰る。

 長女のところもちょうど新車から11年になる。車を買い替えるのに、パンフレットを集めて見ていた。

 私の車は車検切れまであとわずかで、老朽化で車検の整備費用が高かった。急に高くなった感じだった。修理しても次々に不具合がでるという。それでつい半月ほど前に新車に買い替えた。

 まみちゃんが私の部屋にあった日産自動車のパンフレットを見つけて、おばあちゃんこれもって帰っていい?お父さんにあげたらお父さんが喜ぶからと言った。

 こういうところが子どもらしい。


※ 私は車のパンフレット取り寄せてあれこれ言って楽しむ趣味はない。たかが車。車は道具であって車は趣味の対象ではない。条件さえ満たしていれば、1500㏄以下の車で十分。

 7人乗れること。町内の不燃物庫の仕事や子ども育成会の廃品回収に協力したりするからワゴン車に早変わりできること。車を傷がつかないように、汚れないように腫れ物に触るように神経をぴりぴりとさせることはない。車は役に立ってこそです。2日できめた。




第15話
2005.02.19Sat.
4歳10ヶ月

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 お母さんが:「お金が足りない、お金が足りない」と言ったのを聞いていたまみちゃん。

 まみちゃん:「お母さん、まみちゃんのものは買わなくていいから、お母さんの物を買いなさい」

 なんと涙の出るようなやさしい言葉。

 自分のことしか考えないおとなが多いのに、まみちゃんは魅力的なおとなになれるよ。




 第16話
2005.04.23 Sat.
5歳と10日

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 4月23日にまみちゃんが来た。午後おじいちゃんが連れに行って、夜お母さんが迎えに来た。午後迎えに行く前に

 お母さん:「トランプをもって行って、おじいちゃんとおばあちゃんと3人で神経衰弱をして遊びなさい。」

 まみちゃん:「だっておばあちゃんは風邪をひいているのでしょ?おばあちゃんの好きなようにさせた方がいいんじゃない?」

 迎えに行く途中に、空き地に除草剤をまいた。予定より10分超過した。普通ならこれで間に合う距離なのにその日はJRの踏み切りのところで渋滞した。予定より5分送れて着いた。

 帰りにまみちゃんに残りの作業につきあわせた。小さな雑草の青い花を見つけて、ここはお薬まかないでという。

 ななほしてんとう虫を捕まえた。ふたのない透明な小さな容器に入れて厚紙でふたをした。

 蓋にすき間ができないように一生懸命両手でつまんでいる。逃げたら大変だから車の中に入るという。両手が塞がっているからチャイルドシートに座るにも一苦労。

 おばあちゃんにあげる雑草の花も摘まなくてはならない。

 車の中では、てんとう虫が糞を1個しかぶったとか、茶色い汁を出したとか、一緒にいれた草が動いた、てんとう虫が食べたのかだとか私の家に着くまでてんとう虫の話でもちきり。

 おばあちゃんは今何しているだろうか、まみちゃんはおばあちゃんを手伝うから、おじいちゃんはその間てんとう虫と遊んでいてね。

 家に着いたら庭にでた。おばあちゃんがダンゴムシの居場所を教えた。ダンゴムシをショベルに何匹も載せて上がってきた。

 まみちゃん:「ダンゴムシが2個そこに落ちているよ」と床を指さす。

 後ろからついて来たおばあちゃん:「自分が今落としたんじゃないの!」

 それからが大変、てんとう虫は何を食べるのというからインターネットで調べてやった、すぐに、じゃあ、ダンゴムシは?

 そうだそうだ図鑑の方が早い。てんとう虫からはじまって、ダンゴムシ、じゃあ青虫は?アゲハチョウ、モンシロチョウ、それからカブトムシときりがない。

 虫かごに湿らせた土を入れて、ダンゴムシを入れて、枯葉をかぶせてやり、てんとう虫を入れて、アブラムシを庭木に見つけて入れてやる。

 子どもは何でも興味を持つ。その興味を大切にしていれば、自分でどんどんいろいろなことを吸収していく。これが大きくなっても続けばこれこそが本当のお勉強。自分でどんどん伸びていく。




第17話
2005.05.11 Wed.
5歳1か月

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 長女が具合が悪くて気分が悪い。気分が悪いからMamikoが幼稚園から帰ってきても動きが鈍い。

 まみちゃん:「まみちゃんのことは気にしないで、お母さんの好きなようにしていていいよ」

 なんてやさしい言葉。

 まみちゃんはほんとうにやさしい子です。

 そういう具合だからおやつなど思うように食べられない。

 お母さんが買い物に行くのも辛いから、おばあちゃんが食材を買って持って行った。黒豆も買って行った。ちょうど黒豆を冷蔵庫の上のドアを開けて入れようとした。

 まみちゃん:「おばあちゃん、黒豆はその下の引きだしに入れておいて、まみちゃんは手が届かないから」という。

 まあ、よく気がつく子だ。


第18話
2006.05.21 Sun.
6歳1ヶ月

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 明日からおばあちゃんが病院に検査入院する。検査入院だから見舞いに来る必要はない。しかし、長女一家4人が夕方から来た。

 今日は久々に誰も来ないはずだったから、冷蔵庫の中は空っぽにしていた。だからふく鮨に寿司の出前を頼んだ。

 すし屋がおまけに「鯛茶漬けの素」を一箱くれた。

 おばあちゃんがお母さんに:「この鯛茶漬け要冷蔵と書いてある、これ、もって帰っていいよ」と言った。

 横で何かしていたまみちゃんはちゃんと片耳でおばあちゃんの話を聞いていて、すかさず、

 まみちゃん:「おばあちゃん、冷凍庫に入れたら?」

 お母さん:「私よりよく気がつくね。この子は」




第19話
2007.01.02火曜日
6歳9ヶ月

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 寛おじちゃんとおばちゃん、まみちゃん一家、隆昭おじちゃん。合わせて10人が来ていた。

 夕方どこからか、ガリガリ、ガリガリ、音がする。何の音だろうと思っていたら、まみちゃんが真面目な顔して、スプーンで座敷の壁の上塗りの砂を削っている。落ちた砂粒を手で寄せてままごとの容器に入れている。

 少し緑がかったきれいな砂田だ。でもこれはいけません。ものはわかつているようでまだまだこども。

 仏間の向かって右側の押し入れの下の見えにくいところだったからよかった、あの傷はまみちゃんの記念。

 子どもは面白い。思いもかけないことをする。せっかく楽しんでいたのにね。




   
第20話
2007.03.18日曜日
6歳11ヶ月

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 昨日、長女が夕方から仕事、仕事といっても結婚式の司会のための依頼者との打ち合わせだから1時間か2時間だが、昼過ぎにMamikoを迎えに行った。今晩こちらに泊まって、明日迎えに来るか、おじいちゃんが送って行く予定だった。

 今日は午後長男一家が来た。夕食後、まみちゃんはもう一晩泊まると言った。おばあちゃんも止まりなさいと言った。

おじいちゃん:「あれ!今日は帰るんじゃなかったの?」

 まみちゃん:「……」

 おじちゃん:「帰るという約束だったでしょう?帰ろうよ。送っていくよ」

 まみちゃん:「……」

おじいちゃん:「本当にいいのか?」

おばあちゃん:「いいの、いいの」

おじいちゃん:「じゃあ、おじいちゃんは焼酎を飲んでもいいのかね?」

 まみちゃん:「……」

  こういうやり取りがあって、じゃあ、と言って、私は麦焼酎「壱岐っ子」を飲んだ。

 おばあちゃん:「8時になった。あまり遅く電話すると、まだ起きていたのということになるから、お母さんに電話しなきゃあ。」

 今まで何を聞いても黙り込んで返事もしなかったくせに、、電話口にさっさと出て、

 まみちゃん:「お父さん?あのね!今日泊まるよ。おじいちゃん、お酒飲んじゃったんだって!」

 あっ!この子は!・・・、さっきは何を聞いても、黙っていたくせに、口を開いたかと思うと、泊まる理由をちゃっかり私の所為にして!

 まみちゃんには負けた!だから子供は面白い。大人よりはるかに面白い。




第21話
2007.03.19月曜日
6歳11ヶ月

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 しかし、この子はことばが話せるか話せないかの頃から感心なことが沢山あった。

 今日はお母さんが迎えに来てまみちゃんが帰る日。

 昼ごろおかあさんが来た。銀行に行ってくるといって出かけた。

 「きっと、いつ帰ってくるかわからないよ」と言っていた。

 珍しく2時間で戻ってきた。すぐに帰るかと思ったら、「帰らんよ、夕ご飯食べてから帰る」と言う。お父さんは会社の送別会。

 まみちゃんは何が感心かといえば、朝起きたらすぐに、自分が使った敷布団から掛け布団、シーツまできちんとたたんで重ね、枕を載せ、きれいに整頓してあった。

 お客がくると小耳に挟むと、おもちゃなど散らかっていた部屋を、素早く片づけてしまう。

 お父さんがもうすぐ帰ってくると言えば、ソファーの上をきれいに片づける。

 お客が来る頃になると、ここがお客さん、ここがおじいちゃん、ここがおばあちゃん、ここがマミちゃんと言いながら座布団を並べる。 2歳になる前から、親から片づけなさいなどとは言われなくても片づける。

 こういうことは教えて教えられるものではない。子供は大人のすることをまるごとまねをする。

 お母さんの言うことは絶対である。孫は悲しいときは、大泣きはするものの、いつまでもぐずぐず言うことはない。あきらめが早い。




 
第22話
2007.03.22木曜日
6歳11ヶ月

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思い出した。  チビのカズ君がお菓子を床に落とした。お母さんは、フーッ、フーッと吹いて、カズに持たせた。カズはそれを食べた。まみちゃんももまねをして食べた。  まみちゃんが2階の私の部屋にいた。お母さんががかずくんを預けに来た。かずくんははキティちゃんのマグネットを二つもっていて、口の中に入れている。お母さんは気にしない。



第23話
2007.03.22木曜日
6歳11ヶ月

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 聞いた話

 まみちゃんは、以前だったら、動物園に行こうか、○○山に遊びに行こうか、○○ランドに行こうかと言うと、すぐについてきた。しかし最近は、首をかしげていやだという意思表示をする。だんだん大人のいいなりにはならなくなってきた。

 この子はよく気がつく。物の言い方も賢い。長女が料理を食べさせて、「美味しい?」とたずねると、まずいとは決して言わない。「うん、カズだったらおいしいと思うよ」というような表現をする。

 人の気持によく気がつき、決して人を傷つけない。上のようなちょっともって回ったような言い方をするのは、、はっきりものを言ってしまって、自分が傷つくのがこわいのかもしれない。それは本人に聞いてみなくちゃわからない。

 まみちゃんは友達の家で友達と三人で遊んでいた。他の二人が大げんかをしていた。その場にマミはいて何かを作っていた。あとでお母さんが二人がけんかしていたことを話しても、全くけんかに気づかなかったようである。横でふたりが大騒ぎをしているのに気がつかないなんて。何かしていると熱中するらしい。我関せずである。

 いつもこんな風だそうである。クラスでいじめにあってのけ者にされた子が、まみちゃんのところに来る。マミが一緒に遊ぶ。周囲のごたごたには一切無関心だから、幼稚園では、ごたごたではみ出した子の受け皿みたいな存在だと言う。

 おっとりしていて、とてもよく気がつく、やさしい。 これまで、いい子になろうと一生懸命だったように思う。そしていい子になった。




第24話
2010.07.22木曜日
10歳3ヶ月 小学校4年生

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 わずか5分いたかな?

 通知表を見せてくれた。「できる!」。身長133センチ。体重26.0kg。

 5分くらいで母親がさっさと連れて帰った。私の書類はきちんと整理がついているから、私の小学校4年生の頃の通知表をまみちゃんにちょっとだけ見せた。

 おじいちゃんが小学校4年生の頃は、身長125.6センチで、体重26.0kg。体重はまみちゃんと同じで、身長はまみちゃんの方が8センチ高かった。体重が同じだったなんてびっくりした。

 おじいちゃんは図画工作と音楽がよくできていて、まみちゃんは体育がいい。あとは私とまみちゃんとは大体同じくらいだよね。

 おじいちゃんがまみちゃんのことをずっと書いて来たから、いつか読んでね。まみちゃんがどれほど人の気持がよくわかる子だと言うことがわかるだろう。それが一番の宝物だよ。

 おじいちゃんが書いたこのまみちゃんのエピソードはまみちゃんが大きくなって小さい頃を振り返るのに役立つはずだよ。ほんとうのお勉強はしかめっ面してするものではなくて、ドキドキするほど楽しいものだよ。ドキドキしないのは本当のお勉強じゃないんだよ。

 おじいちゃんは、若い頃から、お仕事の勉強をしながら、それとは別に、わくわくするようなお勉強を定年退職してかもずーっと続けているんだよ。

 おじいちゃんはお勉強を教える仕事をしてきたから、本当のお勉強って何だろうかとずっと考えてきたんだ。1度はじめたらやめられないのが本当のお勉強だよ。

 わくわくしながらお勉強するから、今だって、韓国語だってなんだってどんどん上達するんだよ。1月には韓国の国立公州大学で4日間、先生の早口の授業を聴いて、質問にも答えたんだよ。ぜーんぶ韓国語だよ。

 まみちゃんは他の人たちへの思いやりのあるとてもいい子だということがきっとわかるだろう。それが宝物だよ。