| 高血圧でカリウム値が低い場合、副腎に腫瘍ができていて、大量のアルドステロンというホルモンが分泌され、カリウム値が下がって血圧を上昇させる。高血圧のおよそ10人に1人がこのアルドステロン症高血圧だという。これは医師から指摘されない限り気がつかない。ここまでくるのに10年かかった。降圧剤とカリウム剤を延々と服用されている方の参考までに。 |
| ハイサーイ!私の徒然草 |
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〜過去10〜15年間の状況は下記の通りです。ご専門の先生によろしく〜 ⑴ 1994(平成6)年:左手にしびれを感じた。物がもてなくなるのではないかという不安。その症状は長く続いたわけではない。 ⑵ 1997(平成9)年:税務署の二階で確定申告中。じわっと流れる鼻水のような原因不明の鼻血。 以前頭が張ると言っていたのを思い出し、咄嗟に高血圧が原因と思い当たった。 動かさずに救急車を依頼して、担架で運んでもらった。二日市済生会病院へ。血圧は250。半日入院。 その日以後近くのクリニックで投薬を受け始めた。 ⑶ 2004年、○○市一般健康診断で胃透視は異常なし。乳癌の検査も異常なし。 2005年秋、○○市一般健康診断。胸部X線検査は異常なし。 ⑷ 2〜3年前には左手が一時的に完全に効かなくなったことかある。 左側の肩甲骨付近が痺れたような感じがあり、いくらか軽くはなったが現在も続いている。 隣町の諸岡整形外科で頚部のX線とMRIの検査を受けた。軽度の「後縦靭帯骨化症」。特に治療方法はない。 ⑸ 生活習慣病があり「腕がきかなく」なったり、手や肩甲骨付近が「しびれたり」するのは、「一時的な脳梗塞」の心配。 脳と脳血管の老化状態、動脈硬化の検査を受けたい。兄弟姉妹に不整脈がある。心臓の検査を受けたい。 ⑹ 以前から足の裏の痛みがひどい。 ⑺ 7〜8年間、クリニックで薬を受け続けたが、延々とこれでいいのだろうかという不安が生じた。 慢性病の健康管理に2週間に1度の通院に疑問をもった。 一度きちんとした医療機関で総合的な検査を受けたい。紹介状はないが、今後九州中央病院の外来で薬を受けたい。 身体を全体的視野で徹底的に検査をしてほしい。 ⑻ 現在まで服用を続けているいる薬(これまでのクリニック) ① アルダクトンA25mg(利尿剤・むくみを防ぐ) ② スローケー600mg(カリウム剤) ③ ノルバスク5mg(降圧剤) ④ バイアスピリン100mg(血栓予防) ⑤ グリミクロン錠40mg(インスリン分泌を促進する)(肥満との関係は?) ⑼(2006.05.31 九州医療センター高血圧内科) 物がもてなくなったのは、一時的に脳の左手の運動にかかわる部分に血流が悪くなったためではないか。 すでに1月30日の初診時にカリウムの検査済み。 ⑴ 造影剤をつかってCT検査。放射性ヨウ素同位体を使ってのシンチ。副腎に腫瘍があることがわかった。 この腫瘍(ホルモン産出腫瘍:ほとんどが良性だが血圧が上がる)が大量のアルドステロン(ホルモン)を作り出す。 K値が下がり血圧が上がる。 ⑵ 血液検査の結果とも一致。 ⑶ 腫瘍が単一の原因であれば腫瘍を切除すれば血圧が下がる。遺伝的体質が重なっていれば必ずしも下がらないこともある。 ⑷ 腹腔鏡手術がよく行われる。手術のためにはもう一つ検査が必要。 脚の血管から器具(カテーテル)を入れて、副腎から流出している血液中のホルモンを直接確認する。 両副腎から血液を採るのに1泊2日の入院が必要。結果がわかるのに数日を要する。 その結果を見てから手術を決めてよい。 ⑸ 検査は放射線科で行い、手術は泌尿器科で行う。手術後は7〜10日の安静が必要。 ⑹ 公立学校共済組合立九州中央病院で手術ができるかどうか、4月28日までに担当科と協議しておく。 ⑺ 九州中央病院以外では九州医療センターか九州大学医学部付属病院でも可能。 ⑻ 手術と決まれば、準備期間が1週間〜10日かかる。それから病室空き待ちの期間が必要。 【調べてわかったこと〜血圧のホメオスタシス〜】 アルドステロンはステロイド(副腎皮質ホルモン)の一種。血液量、血圧、血中のカリウムイオンとナトリウムイオンの調節作用をする。体内の水分、ナトリウムイオン・カリウムイオンのホメオスタシスに関係のあるミネラルコルチコイド。 コルチコイドとは副腎皮質ホルモンのひとつ。ミネラルコルチコイドのほかに糖質コルチコイドがある。 【血液量の減少(出血、脱水、血液中のナトリウムイオンの減少)により血圧が低下した場合血圧を正常に戻すメカニズム 】 ① 低下した血圧は糸球体近接細胞を刺激してレニン(酵素)を分泌させ血液のレニン濃度が増加する。 腎臓の傍糸球体装置が、尿細管液(原尿…再吸収される前の尿)のCl-(塩素イオン)濃度の低下を感知したり、血圧の低下を感知すると、レニンの分泌が増加し、レニンによりアルドステロンなどが分泌され、腎臓でのNa+(ナトリウムイオン)や水分の再吸収が増加し、体液量が増加し、血圧が上昇(回復)する。 ② 血液量の減少により肝臓からアンジオテンシノーゲン(血漿タンパク)が出る。これがアンジオテンシンに変わる。 血液が肺を通る時にアンジオテンシン㈵に変わる。 ③ アンジオテンシンの血中濃度が高まり、平滑筋を収縮させて(血管を収縮させて)血圧を正常に戻す。 アンジオテンシン㈼が副腎皮質に働き、アルドステロン分泌を刺激する。 1、アルドステロンは腎臓でNa+(ナトリウムイオン)と水の再吸収を増加させる。その結果血液量が増して、血圧が正常になる。 2、高濃度のアルドステロンは腎臓を刺激してカリウムの排泄を促進し、重症高血圧になる。 ⑴ 高血圧の人の10人中9人までが遺伝的な素質による。10人中1人くらい原発性アルドステロン症高血圧である。 ⑵ 両副腎ともに腫瘍がある場合には手術はできない。薬剤による治療しかない。片方だけならば切除する。 ⑶ 高血圧が元々遺伝的な原因によるものであれば、改善はするが、手術しても必ずしも完治しないこともある。 ⑷ CTでは右副腎に2センチくらいの腫瘍がある。 CTでは3ミリ程度以下の小さな腫瘍は写らないから、左側に腫瘍がないとは言いきれない。 ⑸ シンチ(放射性ヨウ素同位体の放射線による検査)では左側にも弱いヨウ素の集積があるが、右側が圧倒的に強い。 こういう場合は、右側だけと見なす。 ⑹ 1泊2日の入院で静脈カテーテルにより副腎6箇所から採血し(アルドステロンの)検査をする。 注:動脈カテーテルと静脈カテーテルでは危険性が異なる。今回の場合は静脈カテーテル。手術というほどのことではない。 時間は約40分、長引いても1時間程度。止血に3時間程度。止血が確認されれば自由にしてよい。 排出される造影剤の濃度をチェックのため?パイプで採尿する。 ⑺ 5月20日(土)から血液さらさらの薬(バイアスピリン錠100mg)の服用をやめる。 ⑻ 22日(月)検査入院。10時30分までに入院受付を済ませる。当日は諸検査。 翌23日午前11時頃からカテーテル検査。止血が確認できれば夕方には動ける。 ⑼ 24日〜26日は糖尿病とその合併症の検査。 ⑽ 手術ということになれば、泌尿器科で入院の打ちあわせ。腹腔鏡手術で4〜5日の入院。 ⑾ 体重74kg身長167cm。ダイエットの必要がある。食事を減らす。1日1400kcalとする。 ⑿ 本日9日は感染症の検査で採血と採尿。 ⒀ カリウムK剤の増量。カリウム剤は九州中央病院で処方されていたアスパラKをスローK600mg に変更。 〜主治医・○○先生の説明で理解した内容及び説明後の質疑〜 不明点や不安に思っている点についてはひとつひとつ丁寧に説明して下さった。病気の全体像とひとつひとつの検査の意味がよくわかった。 ⑴ 副腎の手術をすれば、糖尿病も治るかも知れない。 ⑵ 体重は努力して減らすしかない。カロリーは1400〜1600kcalを維持する必要がある。 * 毎日運動している:① 水泳 ② 筋肉トレーニング ③ エアロビクス ⑶ 手術したからといってすぐに血圧が下がるというわけではなくて、徐々に良くなっていくこともある。 2006.05.26 ⑷(血糖検査の結果) ① 糖尿病を示唆する数値ではなかった。食前値110までが正常で、境界型と考えられる。 ② 必ずしも薬でコントロールするのではなくて、食事でコントロールすべき。 ⑸(眼底検査の結果) 糖尿病網膜症はなかったが、血糖をコントロールしておかなければ危険である。 ⑹(自律神経系の検査結果) ① 起立性低血圧がある。通常は立ちくらみはない。(2006.05.31頭部とは関係ない。他には特に異常はない) ② 起立はゆっくりして下さい。ゆっくり動いて下さい。 ⑺(ホルター心電図の結果) ① 動悸がしたときに変化があった。心拍数が連続23回速くなった。これがいわゆる不整脈である。 ② 低カリウムでは不整脈が起こりやすい。手術後は治るかもしれない。 注)正確なことはわからないが、父親、兄弟姉妹(上から5番目)に不整脈があると聞いていた。 ③ 不整脈はストレスでも起きることがある。 ④ 1日の鼓動8万回のうち、100回くらいの不整脈ならば治療の対象とはならない。 ⑤ 心臓そのものには異常はない。 (質問):心臓に異常がないというのは、5月23日の「心エコー検査」でわかったのか。 ⑻(頭部MRI検査の結果) ① 動脈りゅう、血管の狭窄などの異常はない。 ② 脳室周辺に高血圧性の病変がある。 (質問)運動機能には問題はないとのことだったが、問題は痴呆とは関係はないか。 脳室周辺にはどんな機能があるのか。 この部分の病変でどのような不具合が生じるのか。 ③ その他左大脳基底核に病変。虚血巣があるなどは別紙報告書参照。 (報告書を見てすぐに質問)大脳基底核とは何か。視床下部とか、扁桃核といえば素人考えでもおおよそ見当はつくが・・・。 虚血巣とは脳梗塞様の病変か。もし視床下部に病変ということになると、自律神経系、ホルモン系に影響はないか。 (回答)運動機能には異常ないとのこと。 ⑼(24時間血圧測定の結果) ① 少し高めになっている。 ② だからといって、手術までは特に薬で対応することはしない。 ③ しかし、外来であれば当然薬でコントロールすべき状態にある。 ④ 手術で完全には血圧が下がらなくても降圧剤を減らすことができることが多い。カリウム剤は0にできる可能性がある。 ⑽(腹部エコー) 2センチ弱の腫瘍を確認した。 ⑾(静脈カテーテルによるアルドステロンの検査結果) ① 6箇所について調べたが、右副腎静脈のアルドステロンの数値だけ報告がない。 ここだけ異常に高い可能性があることが予想される。 [注]右副腎静脈のアルドステロンの数値が13,500だった。(普通200まで) ⑿(手術に関する質問事項) ① 副腎の腫瘍は右副腎全体にできているのか、副腎の一部に腫瘍ができているという感じなのか。 (回答)副腎に腫瘍がくっついている形になっている。 ② 腫瘍だけを取るのか、副腎全体を取るのか。 (回答)副腎全体を取ることになる。 ③ 残った左副腎が先々機能しなくなるような病気になった場合、副腎からの様々なホルモンが出なくなる。 例えば、髄質からのアドレナリン、皮質からの副腎皮質ホルモンなど。その場合、代替機能を果たす器官はあるのか。 (回答)その時はホルモン剤によって常時コントロールすることになる。 (質問)視床下部、脳下垂体によってコントロールされた微妙なホルモンバランスを人工的にコントロールできるのか。 (不安)副腎が片方になるという不安がある。 腫瘍だけ除去するというわけにはいかないのか。 ④ 残った片方の副腎について、原発性アルドステロン症のほかに、副腎には他にどのような病気があるか。 ⑤ この右の腫瘍を放置した場合、悪性に変わる可能性は如何か。放置することの危険度あるいはデメリットについて。 [回答]2006.05.31 腫瘍が悪性に変わることは断言はできないが、今まで聞いたことはない。 結論として、手術した方がいい。 ⑥ もし、右副腎に健全な部分があるとすれば、腫瘍だけを除去することはできないか。 手術までの薬:ノルバスク5.0mg, スローK600mgの2種類のみ。 ⒀(その他) ① 22日のレントゲン検査について。 ② 22日の尿検査について。 ③(頚部血管エコーについて) これは頚部動脈(総/内)の閉塞・狭窄病変を調べる。 ④ 24日の尿を1日溜めたのは。 ⒁(その他調べたこと) ①(ABIとは) PWV(脈波伝搬速度)によって血管壁の硬さとABI(足関節/上腕血圧比)による下肢動脈の狭窄度を調べて動脈硬化の進行度と重症度を定量的に評価。 (2006.05.31 1800、高いです、という言葉が記憶に残っているが、PWVのことか) ② アルドステロンは脳卒中、心筋梗塞、腎不全などの危険因子になる。 ③ 治療しないで放置すると、アルドステロンのために脳卒中、心臓肥大などの危険が高まる。 2006.05.31 ① 一気に大きな目標を課さず、体重を当面65kgを目標とする。 ② 朝食を抜いたときでも降圧剤は必ず服用する。 【担当の先生の説明と質疑】 腫瘍だけ切除し正常な副腎を残すかどうかは、手術を開始して状態を見たうえで判断するしかない。 右副腎全摘の覚悟はしていてもらいたい。 腹腔鏡による手術が普通である。 過去に腹部の手術を受け、手術後の癒着等があるとか、出血のコントロールができない場合には開腹もありうる。 腹腔鏡手術では径1mmくらいの傷が4〜5個残る。 原発性アルドステロン症の腫瘍がなぜできるかは不明。 残った左副腎に腫瘍ができないようにする方法はない。 残った副腎に再度腫瘍ができるということは滅多にないと考えている。 右副腎の健全な部分を残そうとして腫瘍や腫瘍の芽を取り残す方が問題である。 血糖値が高いようであれば、手術前に血糖検査のために1日余分に入院が必要である。 抜糸は外来ですることにして、1週間程度の入院が必要である。 4人部屋でお願いします。 ほぼ100%納得できた上で、よろしくお願いしますという事になった。 2006.06.27 検査 カリウム値が2.5 低すぎる。血圧148-76 高すぎる。利尿剤アルダクトン追加。 アルダクトンの服用は7月8日まで。 よくは解らないが、私の理解では、腎臓での原尿の再吸収を抑えて尿量を増やす。それはまた、ナトリウムの排泄を促しカリウムの排泄を少なくする。カリウム値が上がる。血圧が下がる。 手術後はアルドステロンの分泌が急減するから、カリウム値も増え、血圧が急激に下がることになるから、アルダクトンの服用は9日にはやめるということか。 7月4日に再度血液検査と尿検査。カリウム値低ければ、スローケー4錠にする。カリウム値が低すぎると手術中に不整脈を誘発する。低すぎれば注射で対応する。 2006.07.04 検査 カリウム値 3.0 どうかこうにか手術はできないことはない数値。手術直前になって下がることもありうる。 アルダクトン服用を中止すればカリウム値は下がる。スローケー朝2錠、夜2錠計4錠にする。 血圧156-86は高い。 09日2回目の尿から排尿の都度50分の1の尿を全部採取。10日朝の1回目の尿まで採取。塩分6パーセント。 11日に採血する。 13日手術。14日は何もできない。手術は6時間かかった。今切除したばかりの副腎を見せていただいた。 16日に24時間心電図。 18日に血糖検査。24時間心電図検査。19日心電図を終えて退院。 【註】原発性アルドステロン症 (コーン症候群) 原発性アルドステロン症は通常一側性の副腎皮質球状帯腺腫が原因だが,ごくまれに副腎癌や過形成が原因となる。 |