生物時計のリセット

Fri.June16.2001(原文)
Tue.July.14.2009(更新)

[ハイサーイ!私の徒然草]

   昼間の学校に勤務していたときは、通勤ラッシュ前に家を出なくてはならないから、朝6時過ぎに起床して7時前に家を出る。


   私は以前から一度は夜間定時制高校で教えてみたいと思っていた。希望通り平成4年(1992年)4月から夜間定時制に勤務することになった。午後1時半から9時半までの勤務になった。最初の3年間は起床時間も就寝時間も今まで通りだった。


   朝7時からNHKラジオのハングル講座を聞いて、家の中の掃除、1時間のウォーキング、そしてシャワーをかかれば、ちょうど出勤の時間になる。あの朝の慌ただしさがない。区役所に行くにしても病院通いにしても午前中が自由に使える。ゆ〜たりとした快適な毎日だった。給料は昼間の学校より7%上積みがある。


   しかし4年目から教務の仕事で忙しくなった。1年生から4年生まで10クラスだから規模としては全日制の3分の1しかないけれども、しなくてはならない県関係の仕事は同じだし、定時制に来てみなくてはわからない、昼間の学校にはない、仕事が山ほどある。全日制にはスタッフは沢山いるが、定時制では事実上教務主任がひとりでこなさなくてはならない。


   コンピュータは必須で、私はまだコンピュータに慣れていなかった。趣味でゆっくり覚えるというわけにはいかない。それに教頭が新人だったからその分までこなさなくてはならない。ハングル講座だとか、ウォーキングだとかの余裕はなくなった。勤務が終わって11時頃に帰宅してもすぐ就寝はできない。私はもともと夜型人間だから生物時計は遅れる一方だった。


   夜間定時制高校は給食がある。とにかく量が多い。揚げ物、炭水化物が多く、野菜が少ない。メニューがひどく健康に悪い。かといって食べないというわけにはいかない。食習慣も崩れた。


   生活時間帯がずれたまま定年退職したくなかった。このずれ込んだ睡眠時間帯を昼型にリセットしたかった。最後は全日制高校のできるだけ忙しいところに転勤させてほしいと希望していた。退職を1年後に控えた転勤はないというのが普通なのに願いがかかなった。


   早速、朝6時起床7時前出勤というリズムの生活がはじまった。初めは多少眠気を感じる程度だったから、徐々に馴れていくと思った。しかし日を追って疲労感と気分の悪さが募っていった。1週間過ぎた。それは新規転任教師の紹介の日だった。私が最年長だということであいさつしなくてはならない。体調は最悪だった。


   以後は徐々に苦痛は和らぎ、4月半ばには完全に身体が生まれ変わったように正常な生活リズムにもどった。元々夜更かし人間は昼型の生活リズムから夜型の生活リズムへは簡単にずれ込んでしまうけれども、反対に急激な生物時計の逆回転には苦痛が伴う。生物時計をリセットするのに半月かかった。(1999.04)


   生活が夜昼逆転した生徒が学校に遅刻したり、休んだりして欠席、欠課がかさむ。教師は辛くても休むわけにはいかないけれども、生徒は辛ければ休むからいつまでもこの苦しみの山を越せない。