睡眠障害と目の苛々

〜この5〜6年間、昼間の堪え難いほどの目の苛々と全身の苛々だった。しかし、やっとその原因が睡眠障害にあったらしい〜

Tue,Oct,20,2009

[ハイサーイ!私の徒然草]

 自分に睡眠障害があるとは思っていなくても、中高年になると意外と多いのだそうだ。


 特に5、6年前から、目のイライラが堪え難いほどひどかった。パソコンの使い過ぎによる眼精疲労かと思ったけれども、眼科の検査では全く目には異常はなかった。


 新聞のページをめくるとき、辞書を引くとき、読書するとき、目の苛々から、手指の苛々、やがて全身に苛々が走る。


 睡眠について専門外の医師だと、睡眠導入剤や安定剤を処方する。原因はわからなくてもとりあえずはそれでしのぐことができるから、延々と服用を続けることになる。しかしこれは単に寝付きがいい悪いの問題ではないと感じていた。薬を服用して眠っても決して疲れはとれなかった。


 病気の本当の原因に行き当たる最初の"小さなヒント"は、自分で気づくしかない。だから時間がかかる。ついひと月前に、ふと、睡眠障害があるのではないか、それが原因になっていることはないかと医師にたずねた。国立福岡病院に睡眠専門の先生がおいでだから診察を受けてみてはどうかと言われた。このときも結局は病人本人が「睡眠障害が原因ではなかろうか」と疑問をもたなければ新しい展開はなかった。


 早速、教えてもらった国立病院に行った。10月19日午後7時から翌朝5時まで10時間入院して睡眠の質、いびきの程度、睡眠時無呼吸の有無、その外に周期性四肢運動障害の有無など詳しく調べていただくことになった。


 午後6時過ぎに家を出て、病院には6時半に着いた。病院ではインフルエンザが流行っているそうで、看護師さんがマスクを貸してくれた。ナースステーションから病室までの間はマスク着用。病室に入ったら廊下に出ないように注意された。


 頭、顔、首、胴、脚にたくさんの電極を貼り付けられた。準備に1時間くらいかかった。リハーサルがある。目を閉じてください、開いてください、顔を動かさずに左を見てください、右を見てください、上を、下をと指示する。歯をかみ締めてください、イーといってくださいといろいろテストする。のど元には「いびき」をとらえるマイクが取り付けられた。


 すべてコンピュータに記録される。眼球の動きは、レム(REM:Rapid Eye Movement)睡眠とノンレム睡眠を知るため、脳波は覚醒しているか、眠っているか、睡眠の深さは、などを知るため。筋電図は就寝中の筋肉の動きを知ることができる。横向きか仰向けか、手足の動きなどがわかる。


 これで「睡眠の質」と「いびき」、それから「睡眠時無呼吸症候群(サス)」それから、周期性四肢運動障害の有無がわかる。睡眠時無呼吸症候群の人は寝付きはいいけれども、眠っているのに眠っていない状態だから昼間激しい睡魔に襲われる。


   いつも午前1時頃就寝しているのに、検査は夜9時スタート。眠れるかどうか心配だった。よく眠れるように昼間1時間半ウォーキングをした。検査が始まる頃はリラックスしていてすぐに眠れそうだった。しかし、9時半になっても眠れない。入眠剤レンドルミンを1/2錠服用した。しかし、10時になっても眠れなかったたから、さらに1/2錠服用してやっと眠れた。


 午前3時過ぎに夢を見て眠りが浅くなった。時計を見てそのまま再び眠った。5時に看護師さんが電極を取り外してくれて、そのまま退院。睡眠時間は5時間プラスアルファだった。


 昔から睡眠時間は5時間半か6時間だったから大体こんなものだろう。結構眠れたと思った。それで午前6時前には帰宅。


 ところが、帰宅後、9時頃になって、今まで経験したことがないくらい強い眠気が襲って、眠り込んでしまった。昨晩の睡眠はいつもより悪かったに違いない。検査結果は22日にわかる。


【10月22日:検査結果がわかった】
 いびきは最高レベルだが、睡眠時無呼吸は軽度なので治療するほどのことではない。しかし周期性四肢運動障害があることがわかった。睡眠中に間断なく生じる周期的な「四肢の筋肉の不随意運動(けいれん)」のために終始眠りが妨げられている。これは検査を受けてみなくては自分ではわからない。そういえば寝入るときに足首がぴくぴくと勝手に動くことに気づいてはいた。自分で気づかなくても周期的に筋肉がけいれんしていることが記録でわかった。


 第1段階として、周期性四肢運動障害を治す薬ビ・シフロール0.125mgを毎晩1錠、2週間服用することになった。処方された薬の薬局での説明で、これはドパミンの分泌を促す薬だと言うことだった。しかしあまり効果がなかった。

 第2段階は、11月5日から19日までの2週間は2錠服用した。はっきりと効果があった。午後になると多少、目のうっとうしさはあったけれども、こんなに気持のいい眠りは10年ぶりだった。全身がリラックスしている。


 第3段階は、12月17日までの1ヶ月間。さらに1月14日までの28日分薬をもらった。12月にはいびきの治療として歯科でスプリントを試すことになった。型を取ってもらって、1月5日にできあがった。5日から14日まではスプリントでうまくいくかどうかのテスト期間。


 第4段階は、スプリント治療の始まり。薬だけよりもスプリント使用によってさらに眠りがよくなった。これまでは早く就寝しても遅く就寝しても、朝、目が覚めれば、2度寝は難しく、7時頃には起床していた。8時までも眠ることは考えられなかった。ビ・シフロール服用によって一度目が覚めても、何度でも寝入ることができるようになった。スプリントを使い始めたときなど、春眠暁を覚えずという気持の良さで、目覚めたのが9時だったりして、「えっ、もう9時?こんな遅くまで目が覚めないなんてとんでもない!」自分がぐうたら人間になったかのような気がしたほどだった。


   1月20日頃になると風邪気味だった。後日花粉症だったことがわかった。親類が集まる機会があって私の家に泊まったり、旅行に出かけたりした。あまりの静かさに驚いていた。そのすぐ後で韓国に研修旅行に出かけた。韓国では花粉症は完全に治っていた。宿舎で7時半の朝食の時間になっても自分では決して目が覚めなかった。眠れるようになったことは確かだ。


 いろいろとお決まりの検査では全く異常はなくて、原因不明ではあっても堪え難い不具合というものがある。そういう場合身体の中からのかすかな声に耳を傾けることによって、時間はかかっても思いもかけない原因に行き当たることがある。