デール・カーネギーコースで何をえたか
THE DALE CARNEGIE COURSE
Sat. June 6. 1980〜Sat. July 19. 1980


Effective Speaking and Human Relations
Developing courage and confidence ; Improving my memory ; Leadership training


Sat. July 14. 2001

[ハイサーイ!私の徒然草]  

   学校を卒業して10年、20年と経って学校時代の同級生を見ると、学校時代に生徒会活動、部活動その他の活動で指導力を発揮してきた人は、社会に出てからも大体指導的立場についていることが多い。その人の基本的な部分は学校時代からこんなにも変わらないものなのかと思う。途中曲折があっても結局収まるべきところに収まるものなのだなと思う。

   人間関係がうまくゆかないと折角学校時代勉強したことも取得した資格も生かされない。デールカーネギー氏には人間関係の原則を経験から集大成した代表的な著書「人を動かす」「道は開ける」などがある。

   このデールカーネギー氏の考え方によるのが「デールカーネギーコース」である。このコースは14のステップで人間関係の能力を開発するプログラムで、毎週1ステップずつ14週間で終了した。効果的な話しかた、勇気と自信の開発、記憶力の強化、リーダーシップの養成を目指している。数名のインストラクターが14ステップを分担して交代で指導し、このコースの最後に定員30名の受講者の投票で選ばれた数名のGA(グラジュエイト・アシスタント)が次回のアシスタントをつとめる。

   最初の「効果的な話しかた」では、昔を思い出して強く印象に残っている体験を2分間にまとめて話しなさいというものだった。実際に体験して、強く印象として残った、具体的な話でなくてはいけない。本で読んだ話とかどこかから聞いた話をしても聴衆の心には入っていかない。あとはこの素材をもとにスピーチをどう構成し、どういう話し方をするか。

   さらに回が進むとスピーチの直前に簡単なテーマと1分間の猶予もらって30秒間で話しなさいというのもあった。ほとんどが2分間スピーチである。2分間という時間は結構いろんなことを話すことができる。スピーチの評価は受講者全員の投票によってきまる。

   何かを記憶しようとするとき、機械的に暗記するのではなくて、イメージ化して記憶する。例えば内容が10項目あってそれを短時間に順番と内容を記憶し、順不同で瞬間的に思い出せるようにするにはどうしたらよいか。1番から10番までキーワードと、そのキーワードのイメージをあらかじめ決めておく。記憶する内容をそれぞれ簡単なイメージに置き換えて、それをキーワードのイメージと結合させる作業をする。イメージは大きくて、大げさで、動いていて、色が付いていて馬鹿馬鹿しいほど記憶にとって都合がよい。

   「5番!」と言えば、5番のキーワードのイメージが浮かび、自然とそのイメージと結びついたもう一つのイメージが浮かぶ。そうすれば5番が何を意味するか即座に答えられる。逆に物の名前や重要事項の内容を聞けば、そのイメージと結びついたキーワードのイメージが浮かび、それが何番目だったかがすぐにわかる。

   デールカーネギーの著書「人を動かす」の初版が1936年だから、大脳の右脳はイメージを記録するビデオテープのようなはたらきがあり、左脳がそのイメージ説明書(ラベル)を保存するという仕組みは後でわかったことになる。文章を左脳で読めば瞬間的に右脳でイメージ化する。だから右脳と左脳を結ぶ神経が切れると、人の名前を聞いても右脳でイメージ出来ないのでその人を判別することが出来ない。逆に人の顔を見ても名前が思い出せない。

   前の週に人間関係の原則に関する課題を与えられて次の週にその実践報告をする。緊張の14週間だった。このコースには大企業の管理職、個人企業の社長、学生、主婦、教師など多方面の人々が受講していたのでこの14週間は異業種の方々のスピーチを聞くことが出来て大変勉強になった。自分の「殻を破る」ために、与えられた文章を怒って読めとか泣きながら読めとかいうのがあって、なりふり構っていてはできないパフォーマンスを課長さんも、部長さんも社長さんも郵便局長さんもやるわけだからコースが修了したときには参加者の間に不思議な連帯感が生まれた。

   世の中にはスピーチに長けた人がいる。何故あの人のスピーチは面白いのか。決して本で読んだりどこかで聞いた話ではなくて自分自身の体験を聴衆の関心にうまく結びつけて語り、きちんと本題で締めくくっている。このコースを終えて変わったことは、スピーチの出来不出来は事前におおよそ見当がついてしまうようになった。

   コースで学んだことが日常生活で身につくためには、その後の人生において継続的な熱意を維持し続けなくてはならないから、このコースの卒業はスタートラインに過ぎない。

【デールカーネギーコース(リンク)】 【デール・カーネギーコース修了証1980年】 【GA(グラデュエイト・アシスタント)修了証1981年】 【GA修了証1982年】