| 定時制高校のSさんが18歳、4年生のときに生活体験発表会で発表したものです |
| [ハイサーイ!私の徒然草] | 【定時制高校生の作文】 |
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「私は学校や教師に何も期待していません。自分がキズついてボロボロになるような所なら行きません」 これは3年前に福岡高校定時制の面接官に私が言った言葉です。この頃私の心は完全に疲れきっていました。日本の管理社会の縮図のような義務教育のシステムや、「いい子」を望む両親、長い間続いたクラスメートや教師達のいじめ…。人なんか信じられなかったし大嫌いでした。14年間必死でこらえていたものが爆発し、身体も壊し、ついに学校に行けなくなってしまいました。これでやっといじめから解放されると思っていましたが、本当の生き地獄はここからでした。味方になってくれるはずの両親は私を罵り、責め続け、学校の教師 達からは毎日説教をされ、親戚やクラスメートからも連日のように電話がかかってくる。だけど何より辛かったことは、学校へ行くことが当たり前のようになっている世の中の流れに逆らっていることでした。円形脱毛症になり、身体は痩せていき、何度も何度も死にそうになりながら生きていました。 そんな生きているか死んでいるか分からない状態が何ヶ月か続いて、私は学校へ「行けない」状態から「行かない」選択をしました。その頃から私はちょっとずつ前向きな、そして自分らしい人生を歩こうと思い始めました。本をたくさん読み、習い事を始め、老人介護のボランティアをしたり、書道の免許を取ったりしました。学校には行かなかったけど、毎日私は生き生きしていました。そして、自分の命を犠牲にして身も心もズタズタになってまで行かなければならない「学校」という場所を、何の価値もないと思ったし、その場所に魅力を感じなくなっていました。学校へ行く、行かないは自由であり、本人が生き生きと輝いているのなら、どんな生き方だっていいと思いました。 だから、そんな中、たまたま合格してしまった定時制に対しても、不安も緊張も希望もないまま入学しました。だけど、この入学をきっかけに私の人生はまた大きく変わっていきました。 その初めは定時制の温かい先生達でした。どんな服装であろうが髪の色が何色であろうが、ありのままを受け入れ、私たちと同じ目線で接してくれるのです。勉強ができないからといって、決して見下したりバカにしたりせず、親身にゼロから教えてくれます。 「お前みたいな人間は生きている価値がない。人間のクズだ」 私は非行に走ったりする、いわゆるヤンキーでもなかったけど、かといって勉強やスポーツができる「いい子」でもありませんでした。そんな中途半端な私に中学校の教師はこう言いました。だけど、この学校には、こんなことを言う先生は一人もいません。そのことによって私の心のキズは癒されました。 定時制に入学し、昼間は働き夜は勉強します。仕事をする上で、お金を稼ぐことの大変さやお金の大切さ、また人間関係の難しさを学びました。その難しい中でも、人との出会いはかけがえのない宝物であるし、何より今、私の周りにいる人たちは全て定時制に行かなければ会えなかった人たちばかりです。人間不信だった私は、今では人を信じ愛することを知りました。時々、裏切られたりドカンと落ち込んだりもするけど、それはそれでその感情を大切にできるようにもなりました。殺したいぐらい憎んでいた両親は、今では自分の命より大切な人たちであり、忘れ去りたい過去をも笑って話せます。 私は定時制に入学して本当に良かったと思っています。この4年間でちょっと大人になって強くなれたような気がしています。長いと思っていた4年間も、もう残り僅かとなってしまいました。この貴重な時間を悔いのないように、精いっぱいの高校生活を送りたいと思っています。たくさんの思い出と自分自身の大きな夢を持って。 私の住んでる日本にたくさんの高校があり、たくさんの定時制高校があるけど、不思議な縁で出会ったこの福岡高校定時制に入学できたことを幸せに思います。 |